ひと月にかかる保険診療の医療費が高額療養費の自己負担限度額を超えた場合、手続きをすれば、高額療養費の払い戻しが受けられます。
しかし、当座に必要な医療費は、すぐに支払う必要があります。
こんなとき利用したいのが、高額療養費の貸付制度です。
(融資制度とか、つなぎ資金とも呼ばれています)。
この制度は、ひと月の保険適用分の医療費が高額になった場合、自己負担限度額を超えた額(高額療養費として戻る予定の金額)の 8割を、無利子での貸し付けを行うものです。
「貸し付け」と聞くと、返済すべきものと考えがちですが、実際には返済する必要はありません。
払い戻しを受けるべき高額療養費が充当されることで、借り入れ額が相殺されるからです。
もちろん、高額療養費の自己負担部分と残りの2割は当座に必要となりますが、この2割も、約3〜6カ月後に高額療養費として払い戻しされます。
このように、高額療養費の貸付制度は「融資」という形をとっているものの、実質的には高額療養費の払い戻しを早めに受けることができる制度とお考え下さい。
貸付制度を利用するには、医療費を支払う前に、保険証に記載されている全国健康保険協会各支部で、貸付制度の申請書類一式をもらいます。
医療費の請求額を証明する書類については、当院よりお渡ししている請求書兼領収書で代用できますので、請求書兼領収書とともに申請書類を社会保険事務所に提出すると、指定した口座に貸付金が振り込まれる仕組みになっています。
実際の振込みまでには数週間を要しますので、貸付制度を利用することや、支払が遅れても問題ないか等を、事前に病院にご相談ください。
国民健康保険や会社の健康保険の場合は、独自に貸付制度を準備しているところもあるので、直接加入されている保険者にご確認下さい。
また、貸付制度ではなく「高額療養費受領委任払制度」を利用できる場合もあります。
医療機関の承諾を得て窓口で高額療養費の自己負担限度額だけを支払い、残りの高額療養費に相当する分は、後日、ご加入の保険者側から医療機関に直接支払ってもらう制度です。
委任払い制度の有無や内容は医療保険の種類によっても異なりますから、加入している医療保険の担当窓口や2階【?】総合案内にご相談下さい。