八尾市立病院

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高度医療機器

手術支援ロボット

令和3年10月、八尾市立病院は手術支援ロボット「ダビンチ X サージカルシステム」を導入しました。
術者はサージョンコンソールに座り、鮮明に拡大された3D画像で手術部位を確認しながら手術を行います。繊細な動作が可能なアームが、術者の手指の動きを再現するとともに、手術助手や看護師は大きなモニターで術者と同じ画像を見ることができ、低侵襲で安全な手術が可能になります。

詳しくは、市政だより(やお)2022年3月号の「市立病院だより」にて、田村特命院長に分かりやすく説明いただきましたのでこちらもご参照ください。

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放射線治療装置(リニアック)

平成28年3月、八尾市立病院は新病院開院時(平成16年5月)に整備し12年近く使用していた放射線治療装置を、「定位放射線治療(ピンポイント照射)」や「強度変調放射線治療(IMRT)」が可能な装置に更新し、体制を整備しました。
これにより当院は、がんの3大治療法(手術、化学療法、放射線治療)すべてにおいて充実した治療が可能となりました。

詳しくは、市政だより(やお)2016年3月号の「市立病院だより」にて、西山特命院長に分かりやすく説明いただきましたのでこちらもご参照ください。

新しい放射線治療装置(リニアック)の特徴

  1. 病巣の形状に合わせて線量の分布を生成し照射(強度変調放射線治療)することが可能となりました(前立腺がんやその他のがん治療に有用と考えられています)。
  2. 患者さんの体位を高精度に固定し、病巣に対し多方向から放射線を集中させて照射(定位放射線治療)することが可能となりました(緩和治療に有用と考えられています)。
  3. 患者さんを固定するベットは「6軸補正」と呼ばれる、上下、左右、前後の3軸の平行移動と3軸の回転移動の機能により、患者さんを自動で最適な位置に設定することが可能となりました。
  4. 高精度に患者さんを固定しても、病巣は人間の生理的運動(呼吸など)により移動します。最も顕著な移動である肺がん治療時の呼吸による移動を解決するため、赤外線カメラを使って呼吸のタイミングを認識し、同一の位置に病巣があるタイミングで照射することが可能となりました。

治療計画のための新しいCT装置(位置決めCT)の特徴

  1. 画像の精度が向上したことにより、今までよりもより高精度に病巣の形状・位置を認識し精密な照射が可能となりました(治療成績の向上、正常細胞への照射による副作用の低減)。
  2. 撮影時間が短くなります(生理的運動を止めることが難しい患者さんでも撮影が可能となりました)。
  3. 撮影時の放射能被ばく量を低減できます。
位置決めCT装置

新しい放射線治療計画システムの特徴

  1. 位置決めCTで撮影された画像を元に病巣の位置・形状を分析し、放射線をどの方向から、どのくらいの量を、何回に分けて照射するのか、という正確な照射治療計画を立てます。今回は治療計画コンピュータと合わせて「RTviewer」も導入しています。この「RT viewer」は複数の治療計画線量を計画する際に威力を発揮し、正確な積算を行う事で、高精度の治療を可能にします。
  2. 全症例の照射データをデータベースに登録するシステムを新たに導入しました。このデータベースにはがんに関連する様々な情報が含まれ、電子化されている検査結果や抗がん剤データ、放射線治療における副作用データなどは電子カルテから自動入力され、今後の放射線治療クオリティ・マネジメント(品質管理)に大きく貢献するものと期待しています。
放射線治療計画システム

血管造影撮影(アンギオグラフィー)装置

血管造影撮影装置

血管造影撮影(アンギオグラフィー)装置が新しくなりました

    狭心症・心筋梗塞・不整脈等の循環器疾患や、脳梗塞・脳動脈瘤等の脳血管疾患のカテーテル検査や治療、肝がんに対する肝動脈塞栓療法等に使用する血管造影撮影装置が新しくなりました。平成16年の新病院開院時に設置した装置が古くなったことと、昨年度から特に循環器疾患の検査・治療件数が急激に増加したことにより、より良い治療を安全に行うことができる新しい装置を購入・設置しました。装置の入れ替えに伴い平成27年7月下旬から1ヶ月程度検査・治療を停止しご迷惑をおかけしましたが、同年9月より新しい装置をフル稼働させて検査・治療に当たっています。血管撮影は、足の付け根もしくは腕から細い管(カテーテル)を血管に挿入して、造影剤を使って目的部位の血管を描出する検査です。

Allura Clarity

大・小口径のフラットディテクタを組み合わせたシステムにより、高いアクセス性を維持したまま2方向の撮影が可能なアンギオ装置。IVR(インターベンショナル・ラジオロジー:血管内治療)も積極に行っています。

磁気共鳴画像診断装置( MRI)

MRI

MRIとはMagnetic Resonance Imaging:核磁気共鳴画像診断法のことを指します。
MRI検査では、検査のときに使用する磁石の力が強いほどきれいな画像が撮影でき診断精度が高まります。磁石の強さは、Tで表しテスラと読みます。
装置には、0.3T、0.5T、1.0T、1.5T、3.0T等があり、数字が大きいほど磁力が強くなり、1.0T以上を高磁場装置と呼んでいます。

八尾市立病院に導入しました超伝導タイプMRI装置は、1.5テスラ1台と3.0テスラ1台の高磁場装置計2台です。
この装置は、従来のMRI装置と比較して、開口部が広く奥行きが短い本体デザインによって、患者さんの圧迫感をある程度軽減しています。

また、撮影方法の一つであるSENSE法を使用する事により撮影時間を短縮することができます。
画質の向上、検査時間の短縮は当然ながら、造影剤を用いないでも、血管、胆嚢、胆道、尿路、ミエログラフィーなどを描出することが可能です。

ガンマカメラ(核医学検査)

核医学検査

ガンマカメラ

核医学検査は、ごく微量の放射線を放出するアイソトープ(RI)検査薬を投与し、病気の診断や治療を行います。
身体の中に入ったアイソトープ検査薬は、脳、心臓、肺臓、腎臓、骨など、特定の臓器や腫瘍等に集まり、ガンマ線を放出します。これらのガンマ線の分布を写真にするための核医学診断装置を「ガンマカメラ」と呼んでいます。

骨、腫瘍の検査は全身の撮影を行い、脳、心臓の検査では、断層画像にするイメージング法(SPECT)も使用しています。
また、ガンマカメラで得られた情報から、コンピューターを用いてデータ解析して臓器の働きを知ることができます。

放射性医薬品

検査に用いる薬は、ガンマ線を放出する放射性同位元素のなかでも、寿命の短いものが使われ、検査に必要とするだけの量できわめて微量が投与されます。
放射性物質は自然に崩壊して速やかにその放射能は消失します。
通常は数時間以内、長くても数日中に消えてしまい副作用も殆どありません。
体の中に入った薬からは、極微量の放射線が出ますが、検査を受ける本人や周辺の人への影響は心配ありません。

放射線の量は胸・胃のX線検査や自然界の放射線の量と同程度ですので心配なく日常の検査にも用いられるのです。

検査の種類

臓器別に多くの検査の種類があります。
以下は、八尾市立病院で行っている主な検査です。

  • 骨シンチ
  • 腫瘍・炎症(ガリウム)シンチ
  • 脳血流シンチ
  • 甲状腺シンチ
  • 肺血流シンチ
  • 腎動態シンチ
  • 心筋シンチ

骨密度測定検査装置

骨密度測定検査装置

八尾市立病院の骨密度測定検査装置は、微量のエックス線を腰椎測定部位に照射し、通常腰椎の骨量を測定するDXA法(デキサ法:二重エックス線吸収測定法)を用いた骨密度測定装置です。
このDXA法は現在、骨粗鬆症の診断および治療効果の判定に、最も多く使用されています。全身の骨密度及び骨塩量の測定とボディコンポジション(脂肪量・非脂肪量)の同時測定が可能な広範かつ高度な測定機能を有する機種です。
高齢化社会に伴い、潜在的な患者の骨塩量を測定して骨量減少に基づく骨粗鬆症を調べ、骨折の危険を予測し、適切な治療を行うことを目的としています。

X線テレビシステム

<上部消化管用 >多目的フルデジタル透視撮影システム

I.I.-CCDカメラ系を回転退避させることにより、被検者が天板に乗降する際の床面からの高さ59cmを実現しました。
このため、車椅子からや高齢者でも自分で乗り降りが容易に行えます。
上部・下部消化管検査から、整形、泌尿器、非血管系IVR/血管系IVR検査にまで対応できる多目的透視撮影システムです。

<下部消化管用 >多目的フルデジタルX線テレビシステム

通常の X 線テレビ装置と同様の動作が可能で、さらにデジタル撮影が可能になったことにより様々な検査を的確に実施できます。
また、この装置は患者さんが寝台に寝たままでいろいろな方向からの撮影が可能です。

<内視鏡用 >アームレス式天板昇降フルデジタルX線テレビシステム

救急検査・非血管IVR・DR手技さらには従来の造影検査など新しいニーズに対応する新世代の透視・撮影システムです

乳房X線撮影装置(マンモグラフィ装置)

乳房X線撮影装置(マンモグラフィ装置)

八尾市立病院では、新病院移転に伴い、充実機能を装備した乳房X線撮影装置を導入しました。
触診では分からない「乳ガン」の早期発見に有効とされており、且つ触診でみつかった乳房のしこりや石灰化が良性か悪性かを診断するのに役立ちます。

乳房は乳腺や脂肪などの組織で構成されているために、一般的なX線装置では透過力が強すぎて適切な情報を得ることが出来ません。
乳房専用X線撮影装置は、透過力の弱いX線のみに特化したものです。
撮影方法は、乳房を挟み込むように圧迫して撮影します。
撮影中、圧迫による痛みはありますが、乳房を薄くすることにより乳房の内部が良く見える写真ができ、且つ被曝線量が低減されます。

乳房専用X線撮影装置(マンモグラフィ装置)

◆ しこりとして感じる前のがん、あるいは従来装置では判別が困難であった微小石灰化や腫瘤に対しても非常に高い撮影能力をもつため、早期発見が可能となります。
◆ 早期発見により、乳房の温存療法など乳房のを保つ手術の選択が可能となります。

ステレオバイオプシー装置(マンモトームシステム)

◆発見された病変部に対して乳腺腫瘍画像ガイド下吸引術(マンモトーム生検)を行い、より確かな診断を可能にします。
一回の穿刺(はりさし)で無理なく組織を採取でき、より確かな診断が可能となります。

★マンモトーム生検

マンモトーム生検は、乳がんの疑いのある微細な病変を低侵襲でありながら有効な診断することを可能にします。吸引機構のついた約4ミリの針を一度挿入し、吸引を行いながら、病変が疑われる組織を切離します。手術生検と同様の高い診断能力を持ちながらも、切開はとても小さいため、縫合が不要で、ほとんどの患者さんは検査後通常の生活に戻ることができ、また傷痕は最小限に抑えられます。

生検結果の80%は良性といわれています。
結果的に良性だったものの胸に大きな傷が残り、つらい思いをした女性も少なくありません。マンモトーム生検は、診断と、安心感・小さい傷痕を両立させました。

なお、八尾市立病院で導入しているマンモトーム装置は、ステレオ・超音波ガイド両用型ですので、超音波で観察可能な病変については、超音波ガイドにて生検することもできます。

※ 生検の実施については、乳腺外科担当医師が責任を持って対応いたします。

ナビゲーションシステム

ナビゲーションシステムとは、手術中における患者さんと手術器具の位置関係を、画像で表示・案内する手術支援システムです。原理は、カーナビゲーションとほぼ同じです。
八尾市立病院では脳外科手術の際、大活躍しています。

今までは、術者は患者さんの画像から患者さんと手術器具の位置関係を、経験や知識を元に頭の中で把握していました。

ナビゲーションがあると、術者の経験や知識に加えて、画像で常に患者さんと手術器具との位置関係を客観的に確認できます。(例:腫瘍の位置、深さ、切開範囲など)

実際のCT、MRにより撮影された画像を元に、3次元構成し表示します。
このシステムを利用して手術を行うことにより、術者は患者さんと手術器具との位置関係を常にモニタ画像上で確認しながら手術を行うことが可能となり、より安全かつ正確な手術が行えます。

2009/03/06