診療のご案内
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)について
~これからの医療やケアについて、一緒に考えてみませんか~
当院では、すべての入院患者さんを対象に(※18歳未満の方や産科でのご入院を除く)「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」のご案内を行っています。
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)とは、
将来、もし自分で医療やケアの希望を伝えることが難しくなったとき」に備えて、
ご自身が大切にしていることや、希望する医療やケアについて、あらかじめ考え、
ご家族や医療スタッフと話し合っておく取り組みです。
この話し合いは、今すぐに何かを決めるものではなく、「備えるための第一歩」です。
ACPを通して、ご本人の思いを尊重した医療やケアを一緒に考えていきます。
入院時に「私の心づもり」をお渡ししています
入院される際に、ACPのきっかけとして「私の心づもり」という用紙を、「入院のご案内」に挟んでお渡ししています。この用紙は、ご自身の考えや希望、大切にしていることなどを整理し、ご家族や医療スタッフと共有するためのものです。ご記入いただいた後は、病棟の看護師へお渡しください。
ご家族や大切な人と話し合う機会として
ACPは、「人生の最終段階のこと」だけでなく、「今を自分らしく生きること」にもつながる大切なプロセスです。ご自身の思いや希望を、大切な人と話し合い、共有することが、安心につながります。
当院では、医師・看護師・医療ソーシャルワーカーなどが、ACPのご相談やサポートを
行っています。気になることやご不明な点があれば、どうぞお気軽にお声かけください。
よくあるご質問(Q&A)
Q1. ACP(アドバンス・ケア・プランニング)って何をすることですか?
A.
ACPは、将来の医療やケアについて、あらかじめ考え、大切な人や医療スタッフと話し合っておく取り組みです。急な病気や事故などで、もし自分の意思を伝えられなくなったときに備えて、「どんな治療を受けたいか」「どんな生き方を大切にしたいか」を整理し、共有しておきます。
Q2. 元気なうちから話し合う必要があるのですか?
A.
はい。ACPは、「病気になってから考えるもの」ではなく、元気なうちから始めることが大切です。「いざというとき」に備えておくことで、ご本人やご家族が安心して過ごすことができます。何度でも見直せるので、人生の節目ごとに考え直すことも可能です。
Q3. 話し合った内容は文書にしないといけませんか?
A.
強制ではありませんが、文書にしておくことでご自身の想いを整理するきっかけとなります。また、ご家族や医療チームに伝えたい想いを共有しやすくなります。当院では、「私の心づもり」という用紙をお渡ししていますので、ぜひご活用ください。
Q4. 家族と意見が合わなかった場合はどうすればいいですか?
A.
まずはご本人の思いを大切にします。そのうえで、ご家族とゆっくり話し合いましょう。
医師や看護師、ソーシャルワーカーなどが面談で同席してサポートすることもできますので、お気軽にご相談ください。
Q5. 誰に相談すればいいですか?
A.
入院中の方は、病棟の看護師・主治医・医療ソーシャルワーカー等がご相談に対応します。
外来でのご相談を希望される場合も、お気軽にスタッフまでお声かけください。
Q6. 一度書いた内容は変更できますか?
A.
もちろん変更できます。気持ちや状況が変わったときには、何度でも見直し・変更していきましょう。大切なのは、「今の気持ち」を整理しておくことですので、定期的に見直していくことをおすすめしています。