診療科・部門ご案内

小児科

お知らせ

■ アレルギー外来の診察について

アレルギー外来では一人一人の患者さんに十分な診察時間をお取りするため、原則予約制とさせていただいております。現在かかりつけ医がおられる場合は、当院の地域医療連携室を通して事前にご予約いただくことが可能です。また、紹介状をお持ちでない初診の患者さんの場合は、一度、午前中の一般外来を受診していただき、各曜日の外来担当医があらためてアレルギー外来を予約させていただく形になります。診察をご希望の方々にはご不便をおかけいたしますが、スムーズな診療のため、ご理解とご協力の程よろしくお願いいたします。


■ アレルゲン免疫療法(ダニ・スギ花粉)について

ぜんそく発作がたびたび出現し、内服薬や吸入薬を長期にわたって使用しているお子さんはおられませんか。また、毎年花粉の飛散時期にひどいアレルギー症状が出てお困りのお子さんはおられませんか。当院では根本的に体質を改善する方法として、ダニやスギ花粉エキスを用いたアレルゲン免疫療法(皮下免疫療法および舌下免疫療法)を行っています。気管支ぜんそくやアレルギー性鼻炎でお悩みの方はぜひご相談ください。
アレルゲン免疫療法について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。


■ 食物経口負荷試験について

当院では食物アレルギーのお子さんを対象に食物経口負荷試験を行っています。現在、食事制限を行っているものの、いつから食事制限を解除して良いか悩まれている方はぜひご相談下さい。


■ アトピー性皮膚炎について

赤ちゃんの湿疹が治りにくくアトピー性皮膚炎ではないかと心配されている方はおられませんか。外用薬(塗り薬)の使い方がわからず、お悩みの方はおられませんか。当院では正しい診断を行った上で、外用薬の塗り方などスキンケアについての具体的な指導を行っています。また、皮膚の状態が心配で離乳食の開始時期について悩まれている方には適切な食事指導を行っています。赤ちゃんに限らず、湿疹でお困りのお子さんがおられましたら、ぜひご相談下さい。


■ 成長ホルモン分泌刺激試験について

当院では低身長のお子さんを対象に成長ホルモン分泌刺激試験を行なっています。詳細につきましては、各曜日の外来担当医にご相談いただければ、内分泌外来担当医が負荷試験の計画を立てます。背が低いことで悩んでおられる方はぜひご相談ください。


■ 夜尿症(おねしょ)外来について

「小学生になってもおねしょが治らない」、「学校の宿泊行事までにおねしょを何とかしたい」、「おねしょで本人が自信をなくしている」など、おねしょで悩んでおられる方はおられませんか。
一般に夜間就寝中に目が覚めずにおしっこを漏らししてしまうことをおねしょ(夜尿)と言いますが、5歳以降のお子さんで夜尿が1か月に1回以上の頻度で3か月以上続くものは「夜尿症」と呼ばれ、治療の対象となる場合があります。夜尿症はお子さんやご家族にとって心理的な負担となることが多く、本人が自信を失い生活面に影響を及ぼすこともあります。「そのうち治るだろうと思っていたが、なかなか治らない」など、夜尿症でお悩みの方は一度お気軽にご相談ください。夜尿症外来では、はじめに十分な問診を行い、それに基づいて必要な検査や生活指導、薬物治療などを行います。


■ 乳児血管腫(いちご状血管腫)に対する内服治療について

乳児血管腫はいちご状血管腫とも呼ばれ、赤ちゃんに比較的よく見られる赤あざの一種です。生後早期にあらわれ、急速に大きくなった後、5〜7歳までに徐々に小さくなります。これまで自然に小さくなるのを待つか、もしくはレーザー治療などが行われてきましたが、近年新たにプロプラノロールシロップによる内服治療が可能になりました。当院では副作用のないことを確認しながら投与量を決定しますので、初回導入時に1週間程度の入院が必要になります。乳児血管腫の治療でお悩みの方は遠慮なくご相談ください。

 

小児科について

当院の小児科では八尾市周辺地域の中核病院として、一般小児科診療のほか、地域住民の皆さんのニーズの高い小児救急および新生児医療に取り組んでいます。さらにスタッフの専門性を生かして、アレルギーや内分泌、神経、腎臓、膠原病、血液、夜尿症などの各専門外来を行なっています。また、当院は小児科専門医研修支援施設として専門医を志す若手医師の育成にも力を入れています。

 

スタッフ

役職 医師名 専門分野 専門医・指導医
副院長
兼 診療局長
兼 医療安全管理室長
田中 一郎 小児科、血液
臨床遺伝
小児科専門医・指導医、
血液専門医・指導医、
臨床遺伝専門医
新生児集中治療部部長 道之前 八重 小児科、新生児 小児科専門医、
新生児専門医・指導医
小児科部長 中野 智巳 小児科 小児科専門医・指導医
小児科医長 井崎 和史 小児科、神経、新生児 小児科専門医
小児科医長 濱田 匡章 小児科、アレルギー、
膠原病、腎臓
小児科専門医・指導医、アレルギー専門医・指導医(小児科)
小児科医長 豊川 富子 小児科、循環器 小児科専門医・小児循環器専門医・胎児エコー認定医
小児科医長 木村 幸嗣 小児科 小児科専門医
小児科副医長 吉川 侑子 小児科
小児科医師 山本 康之 小児科 救急科専門医
小児科医師 濵野 有里 小児科、腎臓
小児科医師 辻本 力歩 小児科
 

診療体制




一般外来
(午前中)
0歳から中学3年生までのお子さんが対象で、小児外科を除くすべての分野の疾患に対応しています。初診や再診の患者さんのほか、地域の診療所・病院からの紹介患者さんの診察を行っています。
専門外来
(午後予約制)
月曜日:アレルギー・膠原病外来、腎臓外来
火曜日:アレルギー・膠原病外来、腎臓外来、循環器外来
    1か月健診、免疫療法外来
水曜日:予防接種     
木曜日:食物アレルギー外来、神経外来、NICU健診
金曜日:神経外来、アレルギー外来

初めての方は直接お電話で専門外来を予約することはできません。地域の診療所から当院の地域医療連携室を通してご予約いただくか、一度、午前中の一般外来を受診していただき、各曜日の担当医がご相談の上、専門外来を予約させていただく形となります。
救急外来
(輪番制)
夜間・休日の小児一次救急は中河内地区の病院間で輪番制をとっています。当院の担当は毎週火曜日と土曜日で、診療受付時間は午前9時から翌朝8時までです。(ただし、火・土曜日が祝祭日にあたる場合は午後7時から翌朝8時までとなります。)主に一次および二次の救急診療を行っています。



小児病棟 肺炎や胃腸炎などの急性疾患のほか、アレルギーや膠原病、腎臓、血液、内分泌などの慢性疾患の治療を行なっています。また、食物経口負荷試験や成長ホルモン分泌刺激試験、排尿時膀胱造影などの各種検査入院にも対応しています。
新生児集中治療部
(NICU)
当院は大阪府地域周産期母子医療センターに認定されています。主として低出生体重児や呼吸窮迫症候群、新生児仮死、胎便吸引症候群などの赤ちゃんに対して、24時間体制で呼吸・循環管理などの集中治療を行なっています。
院内学級 小児病棟には長期入院を要する学童患者さんのために市教育委員会による院内学級が設置されています。近隣の学校から専属の先生に来ていただき、直接指導していただくことで、学校での勉強を継続することができます。
 

専門外来のご案内

(1)アレルギー(月・火・木・金曜日) 担当:濱田匡章医師
【主な対象疾患】
アトピー性皮膚炎
外用薬の塗り方が不十分なために、かゆみで苦しんでいるお子さんが数多くおられます。アレルギー外来では「どの外用薬を」「どこに」「いつまで」「どれだけ」塗ればいいのかなど、具体的で丁寧な説明を行うよう心がけています。また、「プロアクティブ療法」を実践することで、ステロイド外用薬の総使用量を減らすことが可能になります。
気管支ぜんそく
ガイドラインに則った治療によりぜんそく発作のコントロールを行っています。個々の患者さんごとに必要性を見極めた上で吸入ステロイドを導入していますが、そのようなお子さんでも必要最小限の量で管理できるよう心がけています。また、根治を目指した治療として、ダニエキスを用いたアレルゲン免疫療法を行っています
アレルギー性鼻炎
一般にアレルギー性鼻炎(花粉症を含む)に対して内服薬や点鼻薬による治療が行われますが、それでも毎年花粉が飛散する時期にはアレルギー症状でお困りのお子さんも多いのではないかと思います。当院では根本的に体質を改善する治療として、スギ花粉エキスを用いたアレルゲン免疫療法を行っています。
食物アレルギー
食物アレルギーのお子さんに安心して食事をしていただけるよう、きめ細やかな指導を心がけています。例えば、炒り卵を食べられなくてもクッキーやカステラが食べられることがありますし、牛乳が飲めなくても食パンや乳入りのお菓子が食べられることがあります。こういった適切な指導を行うためには、食物経口負荷試験を行って制限する食品の閾値(いきち)(それ以上摂取するとアレルギー症状が出る量)を決める必要があります。当院では、安全面を重視し、原則として日帰り入院での負荷試験を行っています。
表1.負荷試験実施状況(2020年1月1日〜12月31日)
食 品 負荷試験実施数 陽性症状(※)
出現例
アドレナリン使用例
92件 16件(17.4%) 0件(0.0%)
牛乳 35件 11件(31.4%) 0件(0.0%)
小麦 38件 14件(36.8%) 0件(0.0%)
その他
(大豆、そば、ナッツ類、甲殻類など)
55件 17件(30.9%) 0件(0.0%)
220件 58件(26.4%) 0件(0.0%)

※陽性症状:発疹、喘鳴、腹痛、嘔吐、下痢、傾眠傾向など

■負荷試験の実施状況
2020年に実施した220件の負荷試験のうち、卵が42%、小麦が17%、牛乳が16%、その他(大豆、そば、ナッツ類、甲殻類など)が25%を占めており、陽性症状は220件中58件(26.4%)に出現しました(表1)。これまで何となく食事制限を続けてこられたお子さんの中には負荷試験で症状の出ない方も少なくありません。負荷試験の実施件数は以前に比べ減少傾向にありますが、当院では生後早期からのスキンケアに加え離乳食の適切な指導に力を入れており、その結果食事制限を必要としないお子さんが増えているものと思われます。

■負荷試験における陽性症状出現時の対応
2015年の負荷試験では、388件中154件(39.6%)に何らかの陽性症状が出現し、そのうちアドレナリンを使用したケースは6件(1.5%)ありました。しかし、2019年から負荷試験時の食物負荷量を調整したことで、アドレナリン投与を必要とするケースが2019年は1件(0.4%)、2020年は0件(0.0%)に減少しました。ただし、負荷試験には一定のリスクがあり、症状によってはアドレナリンを使用しなければならない場合があるため、当院では原則日帰り入院での負荷試験を行っています。

■加工品を用いた卵・牛乳に対する負荷試験
元来、乳製品の負荷試験は陽性症状の出現率が高く、どこまで摂取できるかを決めにくいケースが少なくありませんでした。当院では2014年から乳負荷試験に加工品(牛乳を含むホットケーキなど)を使用したことで、比較的安全に閾値(いきち)を決めることができるようになりました。同様に、これまで全く卵を食べていないお子さんに、卵を含むホットケーキから負荷試験を開始し、安全で良好な結果を得ています。このように卵、乳ともに加工品を継続摂取することで制限解除につながるお子さんが数多くおられます。

■消化管アレルギーに対する負荷試験
新生児・乳児消化管アレルギーでは人工乳を摂取した際に嘔吐や血便などの消化器症状を呈することが知られていますが、近年、人工乳に加えて固形物(卵黄、小麦、大豆など)でも同様の症状をきたすお子さんが増えています。これらのお子さんでは、通常の血液検査では診断が難しく、負荷試験を行うことが必要になります。当院では、人工乳だけでなく固形物による消化管アレルギーの診断・治療も行っています。

■花粉−食物アレルギー症候群
花粉-食物アレルギー症候群では、花粉抗原に対する感作が契機となって食物アレルギーを発症します。生の果物や野菜を摂取した際に口腔症状(口や喉のイガイガ感、唇のかゆみや腫れなど)を呈することが多く、全身症状(じんま疹や咳、腹痛など)を伴うこともあります。さらに、口腔症状を呈する食品が徐々に増加することもあります。中でも、大豆食品(豆腐、豆乳、大豆加工品など)を摂取することができなくなった就学児では、学校給食を食べることができず、学校生活に支障をきたすことがあります。
当院では、2016年から大豆を摂取できなくなったお子さん12人に対して、Birch-Mixという花粉エキス(国内では保険適用外)によるアレルゲン免疫療法を行ってきました。治療開始後早期から大豆食品を食べることができるようになるなど治療効果は良好です。導入時には入院を必要としますが、日常生活に困っておられる方は是非ご相談ください。

*アレルギー外来についてのよくあるお問い合わせはこちらをご覧ください。

(2)神経(木・金曜日) 担当:井崎和史医師

【主な対象疾患】てんかん、熱性けいれんなどの神経疾患
けいれんを起こしたお子さんには、症状に応じて脳波や頭部MRI、SPECTなどの検査を行っています。そして、正確な診断および適切な治療を行うとともに、お子さんのQOL(生活の質)を維持できるよう家庭や学校での生活の指導を行っています。また、発達に遅れのあるお子さんに対しては、地域の施設と連携を取り早期療育や訓練などを行っています。

*神経外来についてのよくあるお問い合わせはこちらをご覧ください。

(3)内分泌(火・金曜日)

【主な対象疾患】
低身長症(成長ホルモン分泌不全性低身長症、SGA性低身長症)
低身長のお子さんに対して内分泌検査や骨年齢の測定を行ない、必要に応じて下垂体MRI検査や染色体検査などの原因検索を行っています。成長ホルモン分泌刺激試験の結果、成長ホルモンの分泌が不十分と判断されたお子さんには成長ホルモン治療を行なっています。
思春期早発症、思春期遅発症
思春期発来の早いお子さん、あるいは遅いお子さんでは、単に身体的な問題だけでなく、社会的な問題につながる場合もあります。それぞれの診断基準を満たすお子さんには内分泌検査を行なうとともに原因検索を行ない、必要なお子さんにはホルモン治療を行っています。

*内分泌外来についてのよくあるお問い合わせはこちらをご覧ください。

(4)膠原病(こうげんびょう)(月・火曜日) 担当:濱田匡章医師

【主な対象疾患】若年性特発性関節炎、全身性エリテマトーデス、若年性皮膚筋炎など
小児の膠原病自体、数は少ないですが、原因不明の発熱や手足の痛みが続くお子さんでは鑑別が必要になります。これまで膠原病の多くは難治性で治療法も限られてきましたが、近年、新たに生物学的製剤や免疫抑制剤を使った治療法が導入され、予後が大きく改善されてきています。当院では、これら最新の知見を踏まえた治療を行なっています。

*膠原病外来についてのよくあるお問い合わせはこちらをご覧ください。

(5)腎臓 (月・火曜日) 担当:濱田匡章医師、濵野有里医師

【主な対象疾患】
ネフローゼ症候群
小児のネフローゼ症候群は再発が多く、お子さんの日常生活に支障をきたすことが多い疾患です。さらに、ステロイド治療が長期におよぶことによる薬の副作用も問題です。当院ではガイドラインに沿ってできるだけ再発の少ない治療を行うとともに、日常生活の制限を最小限にするため、できるだけ早期に通院治療へ移行できることを目指して治療を行っています。
慢性腎炎
長期にわたって血尿や蛋白尿が遷延するお子さんに対して、診断の確定あるいは腎臓の障がいの程度をみる目的で腎生検が行われます(当院では連携施設に依頼して行なっています)。また、定期的な尿検査や血液検査の結果をもとに個々のお子さんの学校生活での管理区分を決定しています。
尿路感染症
お子さんの反復する尿路感染症の原因として膀胱尿管逆流症や後部尿道弁などがあります。当院では疑いのあるお子さんに対して、超音波検査や造影検査、腎シンチグラフィーを行い、外科的治療が必要と判断した場合には小児泌尿器科を紹介しています。
*腎臓外来についてのよくあるお問い合わせはこちらをご覧ください。

(6)夜尿症(火・木曜日) 担当:濵野有里医師

【主な対象疾患】夜尿症、昼間尿失禁(遺尿症)
5歳以降のお子さんを対象に、排尿記録の確認とともに尿検査や血液検査、腎尿路や脊椎の画像検査を行い、夜尿の原因となる基礎疾患がないかを調べます。その上で生活指導を行い、改善が見られないお子さんには行動療法(夜尿アラーム療法)や薬物療法(抗利尿ホルモン剤や抗コリン剤)を行います。

* 夜尿(おねしょ)外来についてのよくあるお問い合わせはこちらをご覧ください。


(7)循環器(第3火曜日) 担当:豊川富子医師

【主な対象疾患】先天性心疾患、不整脈など
お子さんの生まれつきの心臓の異常や学校検診などで指摘された不整脈を胸部レントゲン検査や心エコー、心電図などを用いて詳しく調べます。検査結果によって治療方針や日常生活の管理方針が決まりますが、手術やカテーテル治療が必要なお子さんは専門施設を紹介しています。


(8)血液(火曜日) 担当:田中一郎医師

【主な対象疾患】血友病、血小板減少性紫斑病、鉄欠乏性貧血など
専門施設である奈良県立医科大学と連携し、生まれつき血液が固まりにくい血友病やフォン・ヴィレブランド病の患者さんの診療を行なっています。その他、診断のつかない出血性疾患にも対応しています。

*血液外来についてのよくあるお問い合わせはこちらをご覧ください。

(9)遺伝カウンセリング(予約制) 担当:田中一郎医師

【主な対象疾患】遺伝性疾患、染色体異常、その他の先天異常
遺伝する病気は数多くあり、最近は遺伝子検査も普及してきました。これら遺伝について不安をお持ちの方はぜひご相談ください。臨床遺伝専門医がカウンセリングを行ないます。

 

よくあるお問い合わせ


1.アレルギー外来に関するご質問

Q1 食物経口負荷試験の日帰り入院のスケジュールを教えてください。
A1 朝9時に入院していただき、原因となる食品を摂食していただいた後、昼過ぎまで病室で経過を観察します。アレルギー症状が出ないようでしたら、午後2時頃には退院となります。
Q2 血液検査でアレルギー反応が出ているので食事制限をするように指導を受けています。いつになったら食べられるようになるのでしょうか?
A2 1歳までは消化吸収機能が未熟ですので食事制限が必要なことが多いですが、1歳を過ぎれば、血液検査でアレルギー反応が出ている食品でも食べられる可能性は十分にあります。 また、一旦食べられることが分かり、その食品を食べ続けることで徐々に食べる量を増やしていくことも可能です。
Q3 食物経口負荷試験は怖くないのですか?
A3 ご家庭や外来での負荷試験と違い、入院管理のもとで行ないますので、たとえアレルギー症状が出たとしても迅速かつ適切に対処することが可能です。負荷試験は一定のリスクのある検査ですが、食べられる食品と食べられない食品をきちんと分別することは子供たちにとって大変重要なことだと考えています。
Q4 食物経口負荷試験で使用する食品は病院で用意してもらえるのですか?
A4 原則としてご自宅でご用意していただきます。食品の種類や内容によってはご相談させていただきます。
Q5 子供のアトピーがひどくて悩んでいます。ステロイドの塗り薬は副作用が怖いと聞きましたが、大丈夫でしょうか?
A5 ステロイド外用薬は、間違った減量方法ではリバウンドが生じますが、適切な治療を行えば非常に効果のある薬剤です。逆に、アトピー性皮膚炎の治療が不十分であれば、食物アレルギーや気管支喘息が悪化する可能性がありますので、早期の治療介入が重要です。
Q6 塗り薬の塗り方をきちんと教えてもらったことがありません。ステロイドは怖いですし、薄く塗った方がいいのでしょうか?
A6 ステロイド外用薬は薄く塗っても効果が不十分なことが多く、適切な量を使用する必要があります。アレルギー外来では実際に診察室でお子さんに外用薬を塗りながら、わかりやすく説明を行っています。外用薬による治療がうまくいくと、つらいかゆみから解放され、お肌が見違えるようにきれいになることもしばしば経験されます。
Q7 先日、子供が喘息性気管支炎で入院しました。将来、小児喘息になってしまうのでしょうか?
A7 小児の喘息性気管支炎の多くはウイルス感染が関連していることが多く、喘息性気管支炎と診断されたお子さんすべてが小児喘息になる訳ではありません。喘息発症の要因としては、お子さんのアトピー素因やご両親のアレルギー体質の有無などが関連していると言われています。

2.神経外来に関するご質問

Q1 先日、初めて熱性けいれんを起こしました。病院でちゃんと検査を受けた方がいいのでしょうか?
A1 熱性けいれんは乳幼児の3〜10%にみられますが、ほとんどの場合5〜6歳以上になると起こさなくなります。したがって、単純型の熱性けいれん(けいれんが左右対称性で数分以内に治まり、後遺症を残さない)の場合には、必ずしも詳しい検査は必要ありません。ただし、典型的でない場合(年齢が6か月未満、けいれんの持続時間が長い、意識障害が遷延するなど)には、脳波や頭部MRIなどの詳しい検査が必要になります。
Q2 熱性けいれんの予防としてけいれん止めの坐薬を処方されました。使い方について教えてください。
A2 通常、熱性けいれんの予防にはジアゼパムという抗けいれん薬の坐薬を使用します。けいれんの多くは発熱初期に起こりますので、37.5℃以上の発熱に気付いたときにまず1回目を入れて下さい。発熱が持続していれば8時間以上あけて2回目の坐薬を入れて下さい。
Q3 最近、熱がないのにけいれんを起こしました。大きい病院に行くように言われましたが、病院ではどんな検査をするのですか?
A3 お子さんの場合、無熱性のけいれん発作を起こす原因として最も多いのは「てんかん」です。診断には脳波や頭部MRI検査などを行います。一方、てんかん以外の原因としては、不整脈、心因性発作、低血糖や電解質異常などの可能性も考えられますので、必要に応じて心電図検査や血液検査なども行います。
Q4 乳児健診で発達が遅れていると言われ、とても心配です。経過を見ましょうと言われましたが、すぐに病院に行った方がいいのでしょうか?
A4 乳幼児の発育や発達は個人差が大きく、少し遅れているように見えても経過をみると正常に発育発達していく場合も少なくありません。経過をみていく中で詳しい検査や訓練などが必要と判断された場合には、適切な時期に病院や療育機関へ紹介していただけるのではないかと思います。

3.内分泌外来に関するご質問

Q1 子どもの背が低くて悩んでいます。一度専門外来を受診したいのですが、何か持っていくものはありますか?
A1 母子手帳や成長の記録など、これまでの発育過程がわかるものを持参してください。
Q2 両親とも背が低いので子供も遺伝と思ってあきらめています。このような体質でもホルモン治療は可能でしょうか?
A2 家族性低身長と言って、小柄な方が多いご家系ではお子さんも体質的に低身長となることがあります。ただし、その中には成長ホルモンの分泌が不十分なお子さんもおられますので、ホルモン検査で成長ホルモンの分泌不全が証明されれば、成長ホルモンによる治療が可能です。
Q3 お腹の中にいるときから小柄で、生まれてからも小さいままです。ホルモン治療が可能ですか?
A3 在胎週数(出生時の妊娠週数)に比較して低身長・低体重で生まれたお子さんは医学的にSGAと呼ばれます。このうち多くのお子さんは2〜3歳頃までに成長が追いつきますが、追いつかないお子さんはSGA性低身長症と呼ばれ、成長ホルモンによる治療が適応となる場合があります。
Q4 現在、小学校高学年の子どもです。そのうち大きくなると思って様子をみてきましたが、クラスで一番低いままです。ホルモン治療はいつ頃から始めるのがいいですか?
A4 一般に成長ホルモンによる治療効果は、二次性徴が完了し、骨の成長が止まる17~18歳頃までと言われています。そのため、成長ホルモンの分泌が悪いお子さんでは本格的に二次性徴が発来するまでの間に成長ホルモン治療でしっかり身長を伸ばしておくことが大事と言われています。
Q5 成長ホルモンの検査は入院が必要と聞きましたが、何日くらい入院するのですか?
A5 検査前日の午後に入院していただき、翌朝から成長ホルモン分泌刺激試験を開始します。1日1種類の検査を行い、2種類で2泊3日、3種類で3泊4日、4種類で4泊5日となります。当院では3〜4種類の検査で入院されるお子さんが多いです。
Q6 幼稚園の女の子ですが、最近、胸がふくらんできました。少し早いような気がしますが、ホルモンの病気でしょうか?
A6 一般的な年齢よりも早く乳房が腫大するお子さんは生理的な変化であることも多いのですが、急速に身長が伸びたり、陰毛の発育や月経発来などがあれば思春期早発症の可能性があります。
Q7 中学3年生の女の子ですが、まだ生理が来ません。すぐにホルモン検査が必要でしょうか?
A7 月経はまだでも最近数年以内に他の思春期徴候(乳房発育や陰毛の発育)がみられている場合は体質的に思春期が遅れていることが多いと思われます。ただし、こういった思春期の徴候が全くみられない場合は一度ホルモン検査を受けられることをお勧めします。

4.膠原病・免疫外来に関するご質問

Q1 子どもが保育所に行き始めた頃からよく熱を出すようになりました。子どもの免疫に問題があるのでしょうか?
A1 集団生活を始めた時期は新たにウイルスや細菌に遭遇する機会が多く、発熱を繰り返すケースはしばしば見受けられます。咳嗽や鼻汁などの明らかな感冒症状を伴う発熱で、1回1回の発熱がしっかりと軽快する場合は問題ないと思われます。
Q2 子どもが数か月前から度々関節を痛がります。成長痛でしょうか?
A2 成長痛は夜間に下肢の痛みを訴えることが多く、症状は一時的で次第に痛みを訴えなくなります。それに対し、小児のリウマチでは関節の痛み(特に起床時)が持続し、関節が明らかに腫れて熱を持つようになります。
Q3 子どもが数か月前から急に赤ら顔になりました。心配ないでしょうか?
A3 頬の赤みが鼻の部位と連続していませんか?寒い場所に移動した際に手の色が白くなって元に戻らないことはありませんか?霜やけが非常につらいということはありませんか?関節痛はありませんか?もし、このような症状を伴う場合は膠原病の疑いがありますので、病院での診察や検査が必要になります。

5.腎臓外来に関するご質問

Q1 学校の尿検査で血尿や蛋白尿が出ていると言われました。精密検査をするように言われましたが、病院ではどのような検査をするのですか?
A1 血液検査や尿検査、腹部超音波検査などを行います。症状の経過や検査結果によっては腎生検という腎臓の組織検査を行うことがあります。
Q2 子どもが腎炎で病院に通院しています。主治医の先生は腎生検の話をされましたが、怖い検査なのでしょうか?
A2 生検は麻酔をかけた上で腎臓に針を刺して腎臓の組織の一部を採取して検査する方法です。これによって診断が確定したり、予後の判定や治療方法が決定されるなどお子さんにとって重要な情報が得られる検査です。一方、腎臓は血流の多い臓器で、検査の際に出血する危険性もありますので、検査の有用性とリスクを十分に判断したうえで受けていただく必要があります(当院では連携施設に依頼して行なっています)。
Q3 子どもが腎盂腎炎を起こしたときに膀胱尿管逆流の疑いがあると言われました。もう少し詳しく教えてください。
A3 腎盂腎炎を起こしたお子さんの30-40%程度が膀胱尿管逆流症を合併すると言われています。これらのお子さんでは水腎症を起こしたり、腎盂腎炎を繰り返す可能性があります。そのため、腹部超音波検査や排尿時膀胱造影検査が必要になることがあります。

6.夜尿症(おねしょ)外来に関するご質問

Q1 どれくらいの人が夜尿症で悩んでいるのでしょうか?
A1 夜尿症は小学校入学前の5~6歳で約20%、小学校低学年では10%程度、10歳を超えても5%前後にみられます。これらのデータからすると小学校高学年でも1クラスに1人程度はいることになり、とくに稀なことではありません。
Q2 夜尿症は治療するべきですか?
A2 夜尿は成長とともに自然治癒する傾向がありますので、焦らず見守ることも大切です。しかし、夜尿症のお子さんは自分への評価が低くなる傾向があり、いじめにつながるケースもあります。お子さんやご家族が積極的な対応を望まれるのであれば、一度専門外来を受診されることをお勧めします。
Q3 どのような治療を行うのですか?また、その効果はどれくらいあるのでしょうか?
A3 夜尿症の治療の基本は生活習慣の改善です。具体的には、夕方以降の水分摂取を制限すること、就寝前の排尿を徹底すること、塩分の取り過ぎを控えること、排便習慣の改善などが挙げられます。これら生活習慣の改善ができればおよそ30%のお子さんで夜尿が消失します。しかし、生活習慣の改善を3〜6か月間取り組んでも効果のない場合は、尿量を減らすお薬(抗利尿ホルモン剤)の内服や夜尿アラーム療法を行います。これらを1年間継続するとおよそ80%のお子さんで夜尿が消失します。
Q4 もうすぐ宿泊行事があるのですが、何か対策はありますか?
A4 まずは生活習慣の改善に取り組むことが大切ですが、宿泊行事まであまり時間がない場合は、薬物療法も選択肢の一つです。夜尿症外来では日程を考慮しながら安心して参加していただけるように最善の方法を考えていきます。

7.循環器外来に関するご質問

Q1 4か月健診で心臓に雑音が聞こえると言われました。見た目は元気なのですが、大丈夫でしょうか?
A1 一般的にはチアノーゼや呼吸障害(多呼吸や陥没呼吸など)がなく、体重増加が良好であればすぐに手術が必要な先天性心疾患の可能性は低いと考えます。しかし、まれに総肺静脈還流異常など早急に手術が必要な心疾患の可能性もあります。一度専門機関で心臓超音波検査を受けることをお勧めします。
Q2 学校検診で不整脈があると言われ、病院で検査するようように言われました。どんな検査をするのですか?
A2 不整脈の種類によりますが、心室性期外収縮や心房性期外収縮の場合、単発であればほとんどの場合問題はなく経過観察となりますが、頻度が多い場合、連発する場合などは、運動負荷試験や24時間ホルター検査で不整脈の頻度をみることがあります。また基礎に心疾患がないか、心臓超音波検査で精査します。

8.血液外来に関するご質問

Q1 うちの子は昔からよく鼻血を出します。血液の病気でしょうか?
A1 10〜15分程度で止まるような鼻血であればご心配ありません。一旦鼻血が出るとしばらくの間、繰り返し出ることもよくあります。それに対し、鼻血が30分以上止まらない場合や貧血を伴う場合、鼻血以外に紫斑などの出血症状を伴う場合には精密検査が必要になります。
Q2 子供が鉄欠乏性貧血と言われ、食事で鉄を取るように言われました。普通に食事はしているのですが、何か原因があるのでしょうか?
A2 離乳期のお子さんや思春期のお子さんでは潜在的に鉄欠乏状態になりやすいと言われています。これ以外にも牛乳の多量摂取による牛乳貧血や思春期のお子さんにみられるスポーツ貧血、炎症性腸疾患や寄生虫、ピロリ菌が原因で起こる鉄欠乏性貧血などが知られています。
 

アレルゲン免疫療法について

アレルギー性鼻炎や気管支ぜんそくでお困りのお子さんも多いと思います。最近、これらの治療法のひとつとしてスギ花粉やダニエキスによるアレルゲン免疫療法が注目されています。これは飲み薬や吸入薬による対症療法と違い、体質そのものを改善する治療ですので、効果が得られれば薬に頼らない生活が期待できます。
アレルゲン免疫療法には、皮下免疫療法と舌下免疫療法があります。

■ 皮下免疫療法について

アレルギーの治療としてかなり以前から減感作療法が行われてきました。これは外来で週1〜2回、アレルギーを起こす物質(アレルゲンと言います)を皮下注射する方法で、およそ3年間の通院が必要でした。実際、お子さんの場合には長期にわたって通院を続けることが困難となることも多く、さらに治療効果が表れるのに時間がかかるという難点がありました。
そこで、新たな治療法としてダニやスギ花粉エキスを用いた急速皮下免疫療法が行われるようになりました。この方法は、一定のリスクはありますが、月1回の外来受診で済み、これまでの方法に比べ早期に治療効果が得られると言われています。

(1)方法

入院のうえ、ダニやスギ花粉エキスを1日に1〜2回皮下注射し、低濃度から徐々に濃度を増やします。3日間で維持濃度に到達後、外来通院に移行し、退院1週間後に日帰り入院で皮下注射を行います。その後は月に1回のペースで定期的に皮下注射を行います。治療効果にもよりますが、外来での治療を3年程度続けます。

(2)安全対策

急速免疫療法を行うにあたり、以下の安全対策を行っています。なお、治療開始当初は、ほとんどのお子さんで注射部位が腫れたり赤くなったりしますが、軽度であれば特に問題になることはありません。
①治療開始早期にアレルギー症状が出る可能性が高いため、増量期は原則入院して皮下注射を行います。②治療を開始する際には、あらかじめ飲み薬や吸入薬を使ってアレルギー症状が出るのを予防します。③ぜんそくをお持ちのお子さんには治療前に呼吸機能検査を行い、治療が行なえるかどうかを慎重に判断します。

(3)当院での実績

当院では2014年3月以来、ダニエキス、スギ花粉エキス、Birch Mixによる急速皮下免疫療法をそれぞれ80名、16名、12名のお子さんに行ってきました。

★ダニエキスによる急速皮下免疫療法

ダニエキスによる治療では全身症状が出現する可能性が比較的高いのですが、治療を開始して数か月後に早くも鼻炎に対する治療効果が現れることがあります。気管支ぜんそくのお子さんでも治療開始半年から1年で飲み薬や吸入薬を減らすことができたお子さんもおられます。ただし、病気の経過が長く気道の慢性炎症が続いているお子さんでは治療効果が乏しい傾向にありますので、早期の治療開始が重要と思われます。

★スギ花粉エキスによる急速皮下免疫療法

スギ花粉エキスによる治療を夏休みに開始した場合、翌年のスギ花粉の飛散シーズンは飲み薬だけで過ごせるようになり、その次のシーズンには飲み薬も不要となるお子さんもおられます。

★Birch Mixによる急速皮下免疫療法

Birch Mixによる治療開始1年後には、学校給食で大豆食品の制限が必要であったお子さんの多くが制限なく食べられるようになります。また、治療を継続することで生の果物を摂取した際の口腔症状も改善され、徐々に摂取できる果物が増加します。

■ 舌下免疫療法について

皮下免疫療法と同様に、スギ花粉やダニエキスによる舌下免疫療法が可能です。当院ではこれまでスギ花粉エキスおよびダニエキスによる治療をそれぞれ87名のお子さんに導入しました。初回は、病院で舌下投与(具体的には舌の下に薬を1分間置いていただきます)していただき、30分間の観察を行います。問題がなければ、以降は自宅でスギ花粉やダニエキスを舌下投与していただきます。原則として月に1回のペースで外来を受診していただき服薬状況を確認します。比較的安全性は高いのですが、長続きしにくいのが難点です。特に、導入から1か月以内に口内炎や口の中の違和感といった症状が出現しやすくなり、その際には増量するペースを緩やかにしたり、吐き出し法を併用するといった工夫が必要になります。

当院では、皮下免疫療法と舌下免疫療法のメリットとデメリットを十分に説明したうえで治療を選択していただいています。これまでの治療成績を比較すると、スギ花粉では両者の治療効果は同程度ですが、ダニでは皮下免疫療法の方が速やかに治療効果が現れ、治療開始1年後の治療効果も優れています。ただし、舌下免疫療法も2年間継続できれば同等の治療効果が得られています。また、舌下免疫療法で治療を開始したけれども継続できない場合には、皮下免疫療法に切り替えることも可能です。できるだけ継続可能な方法をご本人・ご家族と相談させていただいたうえで治療を行っています。