診療科・部門ご案内

専門外来のご案内

(1)アレルギー(月・火・木・金曜日) 担当:濱田匡章医師
【主な対象疾患】
アトピー性皮膚炎
外用薬の塗り方が不十分なために、かゆみで苦しんでいるお子さんが数多くおられます。アレルギー外来では「どの外用薬を」「どこに」「いつまで」「どれだけ」塗ればいいのかなど、具体的で丁寧な説明を行うよう心がけています。また、「プロアクティブ療法」を実践することで、ステロイド外用薬の総使用量を減らすことが可能になります。
気管支ぜんそく
ガイドラインに則った治療によりぜんそく発作のコントロールを行っています。個々の患者さんごとに必要性を見極めた上で吸入ステロイドを導入していますが、そのようなお子さんでも必要最小限の量で管理できるよう心がけています。また、根治を目指した治療として、ダニエキスを用いたアレルゲン免疫療法を行っています
アレルギー性鼻炎
一般にアレルギー性鼻炎(花粉症を含む)に対して内服薬や点鼻薬による治療が行われますが、それでも毎年花粉が飛散する時期にはアレルギー症状でお困りのお子さんも多いのではないかと思います。当院では根本的に体質を改善する治療として、スギ花粉エキスを用いたアレルゲン免疫療法を行っています。
食物アレルギー
食物アレルギーのお子さんに安心して食事をしていただけるよう、きめ細やかな指導を心がけています。例えば、炒り卵を食べられなくてもクッキーやカステラが食べられることがありますし、牛乳が飲めなくても食パンや乳入りのお菓子が食べられることがあります。こういった適切な指導を行うためには、食物経口負荷試験を行って制限する食品の閾値(いきち)(それ以上摂取するとアレルギー症状が出る量)を決める必要があります。当院では、安全面を重視し、原則として日帰り入院での負荷試験を行っています。
表1.負荷試験実施状況(2020年1月1日〜12月31日)
食 品 負荷試験実施数 陽性症状(※)
出現例
アドレナリン使用例
92件 16件(17.4%) 0件(0.0%)
牛乳 35件 11件(31.4%) 0件(0.0%)
小麦 38件 14件(36.8%) 0件(0.0%)
その他
(大豆、そば、ナッツ類、甲殻類など)
55件 17件(30.9%) 0件(0.0%)
220件 58件(26.4%) 0件(0.0%)

※陽性症状:発疹、喘鳴、腹痛、嘔吐、下痢、傾眠傾向など

■負荷試験の実施状況
2020年に実施した220件の負荷試験のうち、卵が42%、小麦が17%、牛乳が16%、その他(大豆、そば、ナッツ類、甲殻類など)が25%を占めており、陽性症状は220件中58件(26.4%)に出現しました(表1)。これまで何となく食事制限を続けてこられたお子さんの中には負荷試験で症状の出ない方も少なくありません。負荷試験の実施件数は以前に比べ減少傾向にありますが、当院では生後早期からのスキンケアに加え離乳食の適切な指導に力を入れており、その結果食事制限を必要としないお子さんが増えているものと思われます。

■負荷試験における陽性症状出現時の対応
2015年の負荷試験では、388件中154件(39.6%)に何らかの陽性症状が出現し、そのうちアドレナリンを使用したケースは6件(1.5%)ありました。しかし、2019年から負荷試験時の食物負荷量を調整したことで、アドレナリン投与を必要とするケースが2019年は1件(0.4%)、2020年は0件(0.0%)に減少しました。ただし、負荷試験には一定のリスクがあり、症状によってはアドレナリンを使用しなければならない場合があるため、当院では原則日帰り入院での負荷試験を行っています。

■加工品を用いた卵・牛乳に対する負荷試験
元来、乳製品の負荷試験は陽性症状の出現率が高く、どこまで摂取できるかを決めにくいケースが少なくありませんでした。当院では2014年から乳負荷試験に加工品(牛乳を含むホットケーキなど)を使用したことで、比較的安全に閾値(いきち)を決めることができるようになりました。同様に、これまで全く卵を食べていないお子さんに、卵を含むホットケーキから負荷試験を開始し、安全で良好な結果を得ています。このように卵、乳ともに加工品を継続摂取することで制限解除につながるお子さんが数多くおられます。

■消化管アレルギーに対する負荷試験
新生児・乳児消化管アレルギーでは人工乳を摂取した際に嘔吐や血便などの消化器症状を呈することが知られていますが、近年、人工乳に加えて固形物(卵黄、小麦、大豆など)でも同様の症状をきたすお子さんが増えています。これらのお子さんでは、通常の血液検査では診断が難しく、負荷試験を行うことが必要になります。当院では、人工乳だけでなく固形物による消化管アレルギーの診断・治療も行っています。

■花粉−食物アレルギー症候群
花粉-食物アレルギー症候群では、花粉抗原に対する感作が契機となって食物アレルギーを発症します。生の果物や野菜を摂取した際に口腔症状(口や喉のイガイガ感、唇のかゆみや腫れなど)を呈することが多く、全身症状(じんま疹や咳、腹痛など)を伴うこともあります。さらに、口腔症状を呈する食品が徐々に増加することもあります。中でも、大豆食品(豆腐、豆乳、大豆加工品など)を摂取することができなくなった就学児では、学校給食を食べることができず、学校生活に支障をきたすことがあります。
当院では、2016年から大豆を摂取できなくなったお子さん12人に対して、Birch-Mixという花粉エキス(国内では保険適用外)によるアレルゲン免疫療法を行ってきました。治療開始後早期から大豆食品を食べることができるようになるなど治療効果は良好です。導入時には入院を必要としますが、日常生活に困っておられる方は是非ご相談ください。

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(2)神経(木・金曜日) 担当:井崎和史医師

【主な対象疾患】てんかん、熱性けいれんなどの神経疾患
けいれんを起こしたお子さんには、症状に応じて脳波や頭部MRI、SPECTなどの検査を行っています。そして、正確な診断および適切な治療を行うとともに、お子さんのQOL(生活の質)を維持できるよう家庭や学校での生活の指導を行っています。また、発達に遅れのあるお子さんに対しては、地域の施設と連携を取り早期療育や訓練などを行っています。

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(3)内分泌(火・金曜日)

【主な対象疾患】
低身長症(成長ホルモン分泌不全性低身長症、SGA性低身長症)
低身長のお子さんに対して内分泌検査や骨年齢の測定を行ない、必要に応じて下垂体MRI検査や染色体検査などの原因検索を行っています。成長ホルモン分泌刺激試験の結果、成長ホルモンの分泌が不十分と判断されたお子さんには成長ホルモン治療を行なっています。
思春期早発症、思春期遅発症
思春期発来の早いお子さん、あるいは遅いお子さんでは、単に身体的な問題だけでなく、社会的な問題につながる場合もあります。それぞれの診断基準を満たすお子さんには内分泌検査を行なうとともに原因検索を行ない、必要なお子さんにはホルモン治療を行っています。

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(4)膠原病(こうげんびょう)(月・火曜日) 担当:濱田匡章医師

【主な対象疾患】若年性特発性関節炎、全身性エリテマトーデス、若年性皮膚筋炎など
小児の膠原病自体、数は少ないですが、原因不明の発熱や手足の痛みが続くお子さんでは鑑別が必要になります。これまで膠原病の多くは難治性で治療法も限られてきましたが、近年、新たに生物学的製剤や免疫抑制剤を使った治療法が導入され、予後が大きく改善されてきています。当院では、これら最新の知見を踏まえた治療を行なっています。

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(5)腎臓 (月・火曜日) 担当:濱田匡章医師、濵野有里医師

【主な対象疾患】
ネフローゼ症候群
小児のネフローゼ症候群は再発が多く、お子さんの日常生活に支障をきたすことが多い疾患です。さらに、ステロイド治療が長期におよぶことによる薬の副作用も問題です。当院ではガイドラインに沿ってできるだけ再発の少ない治療を行うとともに、日常生活の制限を最小限にするため、できるだけ早期に通院治療へ移行できることを目指して治療を行っています。
慢性腎炎
長期にわたって血尿や蛋白尿が遷延するお子さんに対して、診断の確定あるいは腎臓の障がいの程度をみる目的で腎生検が行われます(当院では連携施設に依頼して行なっています)。また、定期的な尿検査や血液検査の結果をもとに個々のお子さんの学校生活での管理区分を決定しています。
尿路感染症
お子さんの反復する尿路感染症の原因として膀胱尿管逆流症や後部尿道弁などがあります。当院では疑いのあるお子さんに対して、超音波検査や造影検査、腎シンチグラフィーを行い、外科的治療が必要と判断した場合には小児泌尿器科を紹介しています。
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(6)夜尿症(火・木曜日) 担当:濵野有里医師

【主な対象疾患】夜尿症、昼間尿失禁(遺尿症)
5歳以降のお子さんを対象に、排尿記録の確認とともに尿検査や血液検査、腎尿路や脊椎の画像検査を行い、夜尿の原因となる基礎疾患がないかを調べます。その上で生活指導を行い、改善が見られないお子さんには行動療法(夜尿アラーム療法)や薬物療法(抗利尿ホルモン剤や抗コリン剤)を行います。

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(7)循環器(第3火曜日) 担当:豊川富子医師

【主な対象疾患】先天性心疾患、不整脈など
お子さんの生まれつきの心臓の異常や学校検診などで指摘された不整脈を胸部レントゲン検査や心エコー、心電図などを用いて詳しく調べます。検査結果によって治療方針や日常生活の管理方針が決まりますが、手術やカテーテル治療が必要なお子さんは専門施設を紹介しています。


(8)血液(火曜日) 担当:田中一郎医師

【主な対象疾患】血友病、血小板減少性紫斑病、鉄欠乏性貧血など
専門施設である奈良県立医科大学と連携し、生まれつき血液が固まりにくい血友病やフォン・ヴィレブランド病の患者さんの診療を行なっています。その他、診断のつかない出血性疾患にも対応しています。

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(9)遺伝カウンセリング(予約制) 担当:田中一郎医師

【主な対象疾患】遺伝性疾患、染色体異常、その他の先天異常
遺伝する病気は数多くあり、最近は遺伝子検査も普及してきました。これら遺伝について不安をお持ちの方はぜひご相談ください。臨床遺伝専門医がカウンセリングを行ないます。